神経症性緊張

概要
神経症性緊張とは、人に対する神経が張ったまま緊張が解けない状態をいいます。言い換えれば、緊張が過剰に作動している状態です。
相手の顔色や機嫌がとても気になる、相手の言動やしぐさに過剰に意識がいく、また、そうなるのは自分が何かしたからではないか?と不安でいます。あるいは、人から「何か言われるんじゃないか?」、「何かされるんじゃないか?」といった不安や恐怖が生じています。
とくに、神経症性緊張の場合は、 劣等意識や自信のなさなど自身の引け目や、道徳に反する行為や失敗を人に知られたくない、自身を普通に見せたい気持ちが過剰に強くなっていて、それが緊張を過剰にさせます。

身体症状
この緊張状態こそ身体の具合を悪くする大きな要因でして、身体にいろいろと症状があらわれてくることになります。具体的な症状としては、頭痛や足腰の痛みであったり、お腹にガスがたまる、肩がこる、情緒不安定、蕁麻疹やアレルギー、あるいは喘息や吃音も生じたりします。

過敏性
この過剰な緊張が生じるのは、もともと人に対して「過敏性」や「配慮性」をもっている人が多くみられます。人と一緒に居たいけれど、一緒にいると相手にとても気をつかってしまうとか、相手の機嫌をうかがってしまうといったことです。そして、気をつかい過ぎることで、気疲れ、過労、動悸、神経衰弱症などの状態になりがちです。


反応

心身反応
心身の反応は以下のようなことが起こります。
◇ 職場に行かれない、電車に乗れない
◇ 学校に行かれない
◇ 家に帰れない
◇ スマホや携帯電話に着信があるたびに動悸が起こる

身体の反応
緊張状態が続くことにより以下のような症状が起こりがちです。
◇ 肩こり、腰痛、足の痛み、顔面麻痺
◇ 動悸、心臓のドキドキ
◇ お腹にガスがたまり、お腹が膨れて痛む(神経性腹部緊満症)
◇ 喘息、咳
◇ くしゃみ、鼻づまり、鼻炎反応
◇ アレルギー反応、じんましん

また、食べ物が喉を通らない、吐き気、下痢、頭痛、神経痛、麻痺、しびれ、めまい、まぶたの震顫(しんせん)など様々な症状が起こったりします。